すまじきものは宮仕え
「委託業務」として記載していますが、その際の立場は「みなし公務員」です。南相馬市社会福祉協議会で嘱託職員勤務当時、「半官半民」的な立場だと思い、「公務員とはこういうものか」と思っていました。行政書士になり、市役所・町村役場の職員を退職して行政書士を開業した先生方の話を聞いても、「そういうものか」と思っていました。ですが、実際の公務員は、外部で見るのと内側に入ってみるのとでは大きく違いました。もっと言うと、地方公務員と国家公務員では考え方が大きく違っているようです。
以前、「お役所仕事をする公務員はいない」と述べました。ですが、少し撤回です。国家公務員という職種はやってみなくてはわからない職種です。「お役所仕事」とは異なりますが、一般市民の声を聞く耳は大きくないようです。優秀な人が多いせいでしょうか。出来上がったシナリオを実現することに徹底できるようです。さらに、「税金の無駄遣い」と悪口を言われがちですが、一般的に言われる意味での無駄遣いはありません。ですが、少し異なる意味で無駄遣いがあるのを見ています。施策というものは、一度決定すると変更できないし、あまり、「現場を知らない」人が立案するようです。
考えてみると、公務員の大半の方は給与が保証されているし、「今日がダメでも明日がある」状態です。ところが、小規模事業者や個人経営者は収入の保証も「明日の存在」も確約されていません。長期休暇もボーナスもありません。前から思っていたことですが、「高給取り」が「明日の1万円」もままならない事業者を指導・支援するのは、本当に事業者の気持ちを汲み取れるのだろうか?と思っていました。やはり経営者には経営者でなければならない部分がある、と思うのです。僕は、まだまだ儲かってはいませんが一応は「経営者」です。委託業務の内容には疑問点もありますが、国の支援がどういうものか、目の前で体験しています。ノウハウを今後の自分の業務に生かそうと思います。期限がある仕事だから、学べると思うのです。